RAPAN ONLINE


七夕の星

Dホイールを停め見上げれば、降りそそぐような満天の星
夜空に近いここでは、よりはっきりと天の川が形を成し、ある伝説を思い起こさせる。
星の群れを大河に見立て、対岸に暮らす男女が一年に一度だけ逢えるという話を。
「一年に一度か…ひどい話だ」
誰にでもなく呟いた。

俺は2年も逢っていない。

高くそびえるビルの最上階から海側を見下ろせば
シティとサテライトを隔てる海には月明かりが反射し
きらきらと輝く大河のようだ。
…遊星よ。
いつになればおまえはこの河を渡ってくる。
いつになれば、俺のこの渇きは癒えるのだ。

   *   *   *

「遊星、この本読んできかせてよ」
ラリーが持ってきた本は、どこから拾ってきたのか
ぼろぼろになった絵本だった。
表紙には笹の葉と、天の川というものが描かれている。
天の川。星がたくさん集まり、川のように見えるという。
本当だろうか。
知識では知っているが、見たことはない。

「……織姫と彦星は、一年に一度だけ……ラリー、寝たのか」
ソファーにもたれてこくりこくりと舟を漕いでいたラリーの頭が
完全に止まったところで声をかけた。返事はない。
眠れたのならそれでいい。
夏とはいえ、風邪をひかないよう上着をかけてやってから、外へ出た。
壊れかけた地下鉄の階段を上がり、崩れたコンクリートを避けながら歩く
目的はなかった、ただ、海が見たいと思った。

海の向こうには、夜でも輝きつづけるシティがある。
シティの周りの海だけがきらきらと光って、まるで大きな川のようだ。
「一年に一度か…」
それでもいい、逢えるのだから。
夜空は相変わらずの曇天で、星のひとつも見えない。
遠くで聞こえる工場の音が、永遠に星空は拝めないのだと言っている気がした。

七夕で織姫と彦星がJY!という日記をいくつか見かけて、もええー!と思ったら何か降りてきた。
でもまあ、遊星くんはDホイール作って自力で行くけどね!
遊星くんは強い子。ジャックはロマンチストエゴイスト。
OZONEがほんとに七夕の歌で公式…!とぶるぶるしたのもいい思い出です^^